Solana メインネット バリデータ運用時の注意点
はじめに(このページの目的)
Solana におけるバリデータは、単に自分自身のノードを運用する存在ではなく、
Solana チェーン全体の品質そのものを構成する重要な要素です。
Solana チェーン全体の品質そのものを構成する重要な要素です。
すべてのバリデータが高品質に稼働することで、
- トランザクションは速く処理され
- ブロック生成は安定し
- チェーンは止まらず
- ユーザー体験(UX)は向上します
その結果、Solana チェーン全体の信頼性が高まり、
さらに多くのユーザーとユースケースを呼び込む正の循環が生まれます。
さらに多くのユーザーとユースケースを呼び込む正の循環が生まれます。
また、これは「ネットワークへの貢献」だけの話ではありません。
パフォーマンス指標はステークプールの評価やさまざまな評価に実際に影響し、
高品質なバリデータ運用は、結果的に運用者自身にもメリットとして返ってきます。
パフォーマンス指標はステークプールの評価やさまざまな評価に実際に影響し、
高品質なバリデータ運用は、結果的に運用者自身にもメリットとして返ってきます。
SLV を使えば、Solana バリデータは比較的簡単に立ち上げることができ、
OS 内で実施できる基本的なパフォーマンス設定も自動的に行われます。
しかし、それでも 実運用で安定したパフォーマンスを出すために、運用者自身が理解・確認しておくべきポイント が存在します。
OS 内で実施できる基本的なパフォーマンス設定も自動的に行われます。
しかし、それでも 実運用で安定したパフォーマンスを出すために、運用者自身が理解・確認しておくべきポイント が存在します。
このページでは、特定の事例に依存せず、
すべてのメインネットバリデータ運用者に共通する注意点を整理しています。
すべてのメインネットバリデータ運用者に共通する注意点を整理しています。
マシンスペックの確認(公式要件ベース)
メインネットバリデータでは、
「起動できる最低限」ではなく、混雑時でも安定稼働できる構成を前提に考える必要があります。
「起動できる最低限」ではなく、混雑時でも安定稼働できる構成を前提に考える必要があります。
以下は Solana / Agave / Firedancer の公式ドキュメントを元に整理した目安です。
Agave Validator(公式要件・推奨)
SOL 要件
- 厳密な最低 SOL 要件はありません
- Vote Account に rent-exempt として 0.02685864 SOL が必要です
- 投票トランザクションにより 最大 ~1.1 SOL / 日 のコストが発生します
ハードウェア要件(目安)
| Component | Validator | RPC Node(参考) |
|---|---|---|
| CPU | 2.8GHz 以上 / AMD Gen3+ / Intel Ice Lake+ / SHA extensions / AVX2 | 16 cores / 32 threads+ |
| RAM | 256GB+ | 512GB+ |
| Disk | NVMe Gen3 x4 以上 / Accounts / Ledger / Snapshots 分離推奨 | より大容量推奨 |
| GPU | 不要 | 不要 |
Note:
コア数よりもクロックと実効スループットが重要とされています。
Firedancer(Frankendancer)
Firedancer(Frankendancer)は現在 Agave に依存するため、
少なくとも Agave の推奨構成以上が前提となります。
少なくとも Agave の推奨構成以上が前提となります。
Minimum
- 24-core CPU @ >2.8GHz
- 256GB RAM
- 2TB NVMe(High TBW)
Recommended
- 32-core CPU @ >3GHz(AVX512 対応)
- 512GB RAM(ECC)
- Accounts / Ledger 分離
- 1Gbps 以上のネットワーク帯域
参考資料:
BIOS レベルでの CPU Turbo / Performance Boost 設定を忘れないこと
最も重要かつ、最も見落とされやすいポイントが
BIOS レベルでの CPU Turbo / Performance Boost 設定です。
BIOS レベルでの CPU Turbo / Performance Boost 設定です。
多くの環境では
「デフォルトで有効になっているはず」と思われがちですが、
BIOS で無効になっているケースは実際に存在します。
「デフォルトで有効になっているはず」と思われがちですが、
BIOS で無効になっているケースは実際に存在します。
CPU Turbo が有効でない場合、
- CPU の実効性能が想定より低下し
- ブロック生成が遅れがちになり
- ブロックタイム悪化が観測される可能性があります
ブロック生成が遅いバリデータは、
多くのステークプールや Solana Foundation のプログラムにおいて
ペナルティ対象となり得ます。
多くのステークプールや Solana Foundation のプログラムにおいて
ペナルティ対象となり得ます。
BIOS 設定確認の概略
BIOS の UI はベンダーにより異なりますが、
一般的に以下の項目を確認します。
一般的に以下の項目を確認します。
- CPU Performance Boost / Core Performance Boost
- Turbo Mode / Turbo Boost
- Performance Profile(Power Saving ではなく Performance)
SLV は OS 内で動作するツールであり、CPU governor や pstate などの OS レベルの設定を扱いますが、BIOS やファームウェア設定を変更することはできません。
Note:
BIOS 設定は OS から確認できません。
新しいサーバーを使う時や初期セットアップ時には、BIOS 設定の確認を必ず手順に含めてください。
Kernel バージョンの確認(6.8.0 以上を推奨)
Solana バリデータでは、Linux カーネルも重要な要素です。
2026年1月現在、Kernel 6.8.0 以上 が推奨されています。
Solana ワークロードにとって重要なアップデートが実際に2件含まれています。
Solana ワークロードにとって重要なアップデートが実際に2件含まれています。
確認方法
Note: カーネルは普段意識されにくい要素ですが、 CPU スケジューリングや I/O に直接影響します。
CPU の設定について確認(OS レベル)
BIOS だけでなく、OS レベルの CPU 設定も重要です。
以下の項目が すべて performance 状態 であることを確認してください。
Energy Performance Preference(EPP)
CPU governor
amd_pstate(AMD CPU)
Note: これらが満たされていない場合、 CPU が省電力寄りに動作し、性能が十分に発揮されない可能性があります。
SLV ではこれらはデフォルトで設定されますが、
意味を理解し、自分で確認できることが重要です。
意味を理解し、自分で確認できることが重要です。
このページで伝えたいこと
ここに書かれている内容は、
- 特別なチューニング
- 一部の上級者向けノウハウ
ではありません。
善意で運用していても、
見落としによって性能が低下し、意図せずペナルティ対象になる
そうした事態を防ぐための、最低限かつ本質的な確認事項です。
見落としによって性能が低下し、意図せずペナルティ対象になる
そうした事態を防ぐための、最低限かつ本質的な確認事項です。
これらを事前にチェックすることで、
- 高品質なバリデータ運用を実現し
- 不必要なトラブルを回避し
- Solana ネットワーク全体の品質向上に貢献できます
このページを、実運用のチェックリストとして活用してください。