ゼロブロックを目指してSolana ShredStreamやgRPCのレイテンシテスト結果 200ms を探しても見つからない理由

ゼロブロックを目指してSolana ShredStreamやgRPCのレイテンシテスト結果 200ms を探しても見つからない理由

2025.07.02
ERPCは常にパフォーマンスと低レイテンシを重視して研究開発を続けており、多くの高頻度トレーダーやSolanaプロジェクトの方々にご利用いただいております。また、お客様ごとに異なるニーズに合わせ、最適なプラットフォーム構築を目指しています。
本記事では、よくある誤解のひとつである「ゼロブロックを目指してSolana ShredStreamやgRPCのレイテンシテスト結果 200ms を探しても見つからない理由」についてご説明いたします。
冒頭で明確にしておきたいのは、「200msという数値が物理的に不可能なわけではなく、Solanaのブロックタイム計測の仕組みに起因する誤解である」という点です。実際には十分目的を達成できるエンドポイントであっても、計測方法によっては逆に遅く見えてしまう場合があります。

レイテンシテストの数値に関する誤解

毎日多くのお客様が、高速な環境を求めてERPCを訪れています。その際、「1秒以上の遅い環境は不十分」というご意見をよく耳にします。この背景には、Solanaのスロット時間(約400ms)を意識して「200msでデータ取得し、200msでデータ送信すればよい」という誤解が広まっていることがあります。
しかし、現実にはこの200~300msというレイテンシテスト結果は幻に近く、Solanaのブロックタイム計測の仕組み上、この数値を得ることは原理的に困難です。

Solanaブロックチェーンの計測特性

Solanaのブロックタイムは秒単位で記録され、ミリ秒以下は切り捨てられます。そのため、実際には300msで取得しているデータであっても、計測上では1秒以上の遅延があるように見えることが頻繁にあります。
たとえば、実際のトランザクション発生が07:46:46.900であったとしても、ブロックタイムとしては07:46:46.000で記録されます。これを07:46:47.200に受信した場合、単純計算では1.2秒の遅延と見えてしまいますが、実際の遅延は300ミリ秒しかありません。

現実に即したレイテンシの計測方法

Solanaの秒単位の計測特性を踏まえ、実際の遅延をより正確に推定する方法があります。それは、秒単位で記録されたブロックタイムに対し「500ms」を基準として計算する手法です。
具体的には以下の通りです:
実際のレイテンシ ≈ 受信時刻 - (ブロックタイム + 500ms)
この方法で計測すれば、より現実に近い遅延を把握できます。ただし、これはあくまで概算値であり、正確なレイテンシを知るには実際のトレード環境でのパフォーマンス検証が不可欠です。

レイテンシテストの正しい位置付け

レイテンシテストの主な目的は、同一条件下での環境比較です。テスト結果そのもので「勝てるかどうか」を判断することは避けましょう。実際のトレーディングパフォーマンスは、実際のトレードを行うことでのみ正確に評価できます。
勝ち続けているトレーダーは、この原則を理解しており、レイテンシテストの結果に過度にこだわらず、トレード実行環境全体を最適化しています。

最速環境を手に入れるために

高速環境を構築するためには、以下のポイントが非常に重要です。
  • 専有エンドポイントの利用:他者の負荷を受けない専有エンドポイントが常に最速です。
  • 物理的距離の最適化:エンドポイントとアプリケーションの物理的距離がレイテンシに直結します。理想的な環境はエンドポイントと同一ネットワーク内でのアプリケーション実行です。
ERPCはVPSからベアメタルまで、Solanaエンドポイントと同一ネットワーク内の理想的な環境を提供しています。また、各種共有エンドポイントには無料トライアルをご用意しております。

無料トライアルのご案内

お客様の理想的な環境の診断や詳細な相談、無料トライアルについては Validators DAOの公式Discordにて承っております。ぜひお気軽にご利用ください。
Validators DAO公式Discord: https://discord.gg/C7ZQSrCkYR
ERPCは、これからもお客様のニーズに合わせた最高のソリューション提供に取り組んでまいります。